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塾選びは、お子さんの学習環境を左右する重要な選択です。

しかし、数多くの塾の中から最適な一つを見つけ出すのは簡単なことではありません。

「何を基準に選べば良いのか分からない」とお悩みのご家庭も多いのではないでしょうか。

そこで、スムーズな塾選びのために、ご家庭内で「塾に求める条件の優先順位」を明確にしておくことを強くお勧めします。

塾選びの前に決めておきたい「我が家の優先順位」

まずは、塾選びで重視したいポイントを洗い出し、優先順位をつけてみましょう。考えられる主なポイントは以下の通りです。

1.指導形式

個別指導

一人ひとりのペースや理解度に合わせた指導が受けやすい。引っ込み思案なお子さんや、特定の苦手分野を克服したい場合に適している。また、部活や習い事等で通塾曜日が限定される場合も個別塾は使いやすい。

集団指導

周囲と切磋琢磨できる環境。競争意識が刺激され、学習意欲向上につながることも。決められたカリキュラムに沿って効率よく学習を進めたい場合に有効。

2.学習目的

内申点対策重視
→ 学校の授業内容の補習や定期テスト対策に力を入れているか。個別塾は内申対策重視。

受験対策重視
→志望校のレベルに合わせた応用問題演習や入試対策が充実しているか。集団塾のほうが受験対策には強い傾向あり。

3.費用

月々の授業料は予算内か。教材費、季節講習費、模試代などを含めた年間総額はどのくらいか。

4.講師の質

経験豊富な正社員講師が中心か、学生講師でも良いか。講師の指導経験や熱意、コミュニケーション能力はどうか。

5.環境・サポート

1クラスの人数やクラス数は適切か(集団指導の場合)。

6.通塾の利便性

自宅からの距離、通塾ルートの安全性はどうか。

7.塾の雰囲気

学習に集中できる環境か、自習室はあるか、清潔感はどうか。

8.欠席時の対応

補講や振替授業の制度はあるか。

9.指導方針

厳しさ: 宿題の量や課題の難易度、学習管理の厳しさはどの程度か。

雰囲気: 「ユルい」と感じるか、「厳しい」と感じるか(どちらが良いかはご家庭の方針次第)。

10.合格実績

難関校への合格実績は豊富か(ただし、実績だけで判断せず、あくまで参考情報として捉えることが大切)。

これらの項目すべてを満たす「完璧な塾」を見つけるのは難しいでしょう。

例えば、「正社員講師のみで、受験対策も定期テスト対策も万全、欠席時の振替も可能で少人数制、なのに授業料は格安!」という塾は、現実的には存在しない可能性が高いです。

だからこそ、「何を最も重要視し、どの点は妥協できるのか」を、あらかじめご家庭で話し合っておくことが、塾選びで迷わないための重要なステップとなります。

気になる「塾の費用」- 目安と注意点

塾にかかる費用は、家計にとっても大きな要素です。一般的な費用の目安と、確認すべき点を知っておきましょう。

授業料単価の目安

個別指導塾: 1時間あたり 3,000円~4,000円程度

集団指導塾: 1時間あたり 1,200円~1,500円程度

※上記はあくまで目安です。地域や塾、コースによって異なります。

年間総額の目安(季節講習費などを含む場合)

中学1~2年生: 35万円~45万円程度

中学3年生(受験学年): 60万円~70万円程度

※受講する科目数やコマ数、オプション講座の有無によって大きく変動します。

一見「安い」と感じる塾にも注意が必要です。初期費用は抑えられていても、後から「〇〇講座」「〇〇特訓」「〇〇合宿」といった追加費用が発生し、結果的に高額になるケースも少なくありません。

費用を比較検討する際は、月々の授業料だけでなく、必ず以下の点を確認しましょう。

入塾時に必要な初期費用(入会金、初月授業料、教材費など)
季節講習(春期・夏期・冬期)の費用
模試代、施設維持費など、その他の諸経費
年間でかかる総額、可能であれば卒塾までにかかる費用の概算

複数の塾に問い合わせて総額を確認し、比較検討することが重要です。

塾選びの決め手は「人」- 講師の質を見極める

様々な条件を比較検討した上で、最終的に重要となるのは「講師の質」です。どんなに立派な設備やカリキュラムがあっても、教える講師の力量や熱意、お子さんとの相性が悪ければ、学習効果は上がりません。

塾の名前やブランドイメージだけで選ばない

有名塾だから良い、というわけではありません。実際にどのような先生が教えているのかを重視しましょう。

教室長の人物像を確認する

教室長は塾の運営方針や教室全体の雰囲気に大きな影響を与えます。面談などの機会を通じて、教育理念や人柄、信頼できる人物かどうかを見極めましょう。

個別指導塾は「担当講師」に注意

個別指導塾では体験授業を担当した講師と、入会後に実際に担当する講師が異なる場合があります。

もし体験授業の講師が良いと感じた場合は、入塾手続き前に、入会後も同じ講師が担当してくれるのかを確認することをお勧めします。

講師の経験年数や合格実績だけでなく、授業の分かりやすさ、生徒への接し方、学習意欲を引き出す力なども重要なポイントです。体験授業などを活用し、実際の指導の様子を確認しましょう。

お子さんとの相性も忘れずに

どんなに評判の良い塾でも、お子さん自身が「合わない」と感じてしまっては、通塾が苦痛になりかねません。

塾の雰囲気や先生との相性について、お子さんの意見にもしっかりと耳を傾け、尊重することが大切です。

まとめ:納得のいく塾選びのために

塾選びは情報収集と比較検討が鍵となります。パンフレットやウェブサイトだけでなく、説明会への参加、体験授業の受講、口コミ情報の収集などを通して、多角的に情報を集めましょう。

そして何より、ご家庭で決めた「優先順位」に基づいて、それぞれの塾を評価し、比較検討することが重要です。

本サイトの記事が、皆さまの納得のいく塾選びの一助となれば幸いです。